2022.07.07

◆髙橋ドクターのちょっと豆知識◆第3回~脊椎椎体(せきつい ついたい)圧迫骨折とは~

 髙橋ドクターのちょっと豆知識は、医学的な見地から高齢者の身体状況や疾病などをご説明いただきます。

医学的な理解を深め、日々の高齢者ケアにぜひお役立てください!

医療法人千甫会 髙橋外科医院 院長
髙橋 亨 先生
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脊椎椎体(せきつい ついたい)圧迫骨折とは

 

訪問入浴のご利用者の中には脊椎(せきつい)椎体(ついたい)圧迫骨折により寝たきりになってしまった方も

いらっしゃるかと思いますので説明します。脊椎圧迫骨折は、脊椎(胸椎・腰椎)が上下報告からの力が加わって、

押しつぶれたように折れてしまうことです。

 

 

通常であれば背骨は、高所から転落の衝突事故など大きな外力が加わらなければ骨折しませんが、年齢を重ねるごと

に骨がもろくなり、尻もち程度の軽い衝撃でつぶれる場合や、知らない間に徐々に体の重みを支えきれずに椎体がつ

ぶれてしまうことがあります。

 

原因の多くは骨粗しょう症

 

圧迫骨折を起こす人は、もともと骨粗しょう症があることが多く、骨の強度が低下し骨がもろくなっています。背骨

は大事な神経が通っていますので、骨折した骨が神経を圧迫してしまうと麻痺(まひ)を引き起こす可能性があり、

最悪の場合、寝たきりの状態になってしまうのです。

骨量低下による圧迫骨折は、最初のころは痛みなどの症状が現れることが少ないため、骨折していることに気が付か

ない場合があります。一か所の骨折がドミノ倒しのように上下に連鎖して広がることで、背が縮む・背中が曲がるな

どの症状があらわれます。

 

 

また、背筋が伸ばせなくなるため、バランスが悪くなり転倒しやすくなります。そして大腿骨を骨折したりすること

寝たきりになってしまうこともあります。

 

訪問入浴介護をご利用される要介護高齢者の場合、脊椎圧迫骨折や骨粗しょう症と診断がされていなくても、加齢に

よって、腸でのカルシウムの吸収が悪くなり骨がもろくなっており、同じような状態であることが想定できます。移

動や移乗の際には、身体に負担の少ない方法を個別に検討するなど日頃から細心の注意を心がけましょう。

 

 

 

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