【実践事例特集】では、デベロ老人福祉研究所がこれまでの研修活動で発表された事例等を基に、改めて
訪問入浴介護と照らし合わせてご紹介します。
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2019年(平成31年)2月22日(金)に開催しました第55回全国入浴福祉研修会におきまして、地域包括ケア実践
事例について、「まつどDEいきいき高齢者~高齢者が安心して暮らし続けることができる地域づくり~」と題し、
千葉県松戸市福祉長寿部高齢者支援課、地域包括ケア推進室 課長補佐・保健師長の長島朋子様にご登壇いただき
ました。今回はご講演内容より一部抜粋・引用してご紹介させていただきます。
❖千葉県松戸市の概要について
松戸市の概要をご説明いたします。松戸市は江戸川を挟んで東京と埼玉に隣接している場所にあり、東京へ行くにはたいへん便利です。JR常磐線に東京上野ラインという電車があり、品川から乗換えなしで松戸まで来られるようになり便利になりました。ほとんど東京に出る人のベッドタウンということで、成長してきたような所です。 皆さん、聞いたことがあるかと思うのですが「矢切の渡し」が松戸にあります。そのすぐそばにネギ畑が沢山あり有名です。全国3位の「矢切ネギ」は甘く美味しくスーパーでは販売しておらず、料亭などで使われているようです。「20世紀梨」は松戸市から鳥取県に持っていったそうですが、松戸の梨はあまり有名になっていません。 以前、松本清が市長だったのですが、その人が「すぐやる課」をつくって全国的に有名になりました。2017年には「共働きで子育てしやすい街」1位になり賞を受けました。 人口は約49万人、65歳以上の高齢者は12万人で25.2%となっています。75歳以上が6万人で、全国平均に比べれば若干高齢化は低いのですが、少しずつ高齢化は進んでいます。2025年に人口は増えないのに、75歳以上の人口が大きく増えていく状況になっています。 松戸市は日常生活圏域に、15の包括支援センターがあります。15の圏域に町会・自治会連合会と地区の社会福祉協議会が同じ区分けになっています。地域の中で、連携の取りやすい仕組みになっています。 高齢者の人に引き続きどういうところで過ごしたいですか、とアンケートをとったところ、やはり8割は引き続き今の自分の家で暮らしたいということでした。 寝たきりや認知症になって、介護を要する場合でも介護を受けたい場所はどこですかと聞くと、やはり3割が家で暮らしたいと答えているのが現状です。私たちもできるだけ自宅で長く暮らしたていただきたいということで、いろいろなことを考えて実行に移しているところです。
❖在宅医療・介護連携の取り組みについて 地域課題の中でやはり認知症の問題、サービス拒否の問題、かかりつけ医がいないことが問題になっています。そこで松戸市ではこの4月から在宅医療・介護連携支援センターというものを創設しました。ここは一般の市民の方たちが相談する場所ではなく、どちらかというと専門職、皆さんのような介護事業所、医療の現場の人が相談する場所になっています。松戸市の場合は医師会に、在宅医療・介護連携支援センターの委託をして行っています。 在宅医療・介護連携センターの職員ですが、保健師、それぞれの介護施設や医療法人、いろいろなところから交代で来ていただいております。今日はPTと社会福祉士、看護師がいる日、今日は主任ケアマネジャーと社会福祉士がいる日ということで、様々な事業所に協力をしていただき在宅医療・介護連携支援センターが運営されています。 在宅医療・介護連携支援センターの3本柱は、在宅医療をより進めていこうということで、レセプトの仕方を教えたり一緒に考えながら支援をします。 2番目は二人主治医制で重篤な病気、例えばがんなどは大きな総合病院で治療します、血圧とか糖尿など一般的な病気は自分の近くの主治医に診てもらうという二人主治医制を進めています。3番目は困難事例を、アウトリーチという形で医師が一緒に行ってくれるというような仕組みが主な3本柱になっています。 松戸市では在宅医療が積極的に展開されており、2015年のデータでは在宅の看取りが582人、これは2012年から4割増になっています。全国平均からして、在宅の看取りが多くなっています。
※出典:入浴福祉研究第53号(2019年(平成31年)4月20日発行 編集・発行:デベロ老人福祉研究所
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訪問入浴介護のサービス提供については、事業所のスタッフが事前にお宅に訪問して、健康状態、身体状況、住居の
環境や入浴の手順等について説明させていただき、ご契約の上で日時を決定してサービスの提供ということになりま
す。そのような中で、質の高い訪問入浴介護の提供を、生産性の向上を高めて進めるために事前訪問は大変重要です。
松戸市と株式会社デベロの所属する水戸市の面積や世帯数、また住宅等についてのデータを作成しましたので、比較
をしていただきたく存じます。
皆様におかれましても、自分たちの「地域の特性」を理解して事業の効率化を図ると共に、訪問入浴介護サービスの
力を最大限発揮していただきたく存じます。参考として皮膚状態のアセスメント項目について掲載しますのでご活用
ください。
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訪問入浴介護は、3人(看護師、オペレーター、ヘルパー)1組で入浴介護を行うチームケアです。お互いの職種を
把握することはもちろん、性格や考え方を理解することは生産性とサービスの質の向上のために大変重要です。
▶訪問入浴介護とは
在宅において、自力で入浴が困難な方を介助し入浴の機会を提供するものです。 入浴車により訪問し、簡易浴槽を居宅に持ち込み、入浴介護に従事する専門スタッフ3名以上がその サービス実施にあたります。そのうちの1名以上が看護職員であり、入浴サービスの前後にご利用者 の健康観察を行う安全で快適なサービスです。
★入浴車による訪問入浴介護サービスは、介護保険制度における在宅サービスの一つです。 |
▼訪問入浴サービスご案内(動画)
『入浴』と『看護・介護』の力の集結!!訪問入浴介護サービスの力
訪問入浴介護のサービス提供時には、入浴介助に伴って様々な『付帯的なサービス』が行われています。
全身観察身体の状況を確認する最大の機会看護師を中心に褥瘡等の早期発見・予防など、あらゆる観点から確認します。
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生活支援の側面寝具等ベッド環境の整備離床する際に、シーツ、枕カバーなどの交換が行えます。不衛生になりがちなベッド周りも清掃して、環境を整えることができます。
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身体介護の側面ご家族へのアドバイス寝たきりである利用者への清潔な下着や着衣の交換はもちろんのこと、「スキンケア」や「体位の交換」といったご家族への適切なアドバイスも。むくみや拘縮の緩和、リハビリ要素も 入浴中は温熱作用、浮力・粘性作用により関節も動きやすくなりますので、状況によりマッサージなどを行う場合もあります。 |
全身の整容と向き合う入浴で清潔の保持はもちろんですが、洗顔、ひげそり(電気シェーバーにて)や爪切り(疾患のない爪)など、全身の整容を考えてサービスが実施されます。 |
◎活用例:訪問入浴介護が褥瘡対策に有効な理由・入浴の力洗浄により、創部に残った薬剤、膿、過剰の滲出液を洗い流すことがでる。血行促進が期待でき、代謝の活性を促進し治癒力を高める。・人(介護)の力看護師を中心としたチームでの全身観察。ベッド周辺の環境整備(シーツ交換など)による衛生管理や、家族への助言・負担の軽減。浴槽や機材の洗浄・消毒を徹底。感染症伝播のリスクが低い。 |
☆移動入浴車デベロバスカは今日も全国の各地域で活躍しています!