2023.06.30

移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩み▶シリーズ第16回

移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩みでは、1972年の移動入浴車誕生からデベロが歩み続けた入浴福祉研究の歴史をご紹介いたします。

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★医学博士 西三郎先生の回顧録全6回シリーズ【第2回】

「移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩み」では、第15回から6回シリーズで医学博士、元国立公衆衛生院衛生行政室長の西三郎先生

の講義内容やプロフィール等を取り上げております。

前回、第15回の「移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩み」では、西三郎先生の初めての講義、第9回全国入浴福祉研修会の講演内容、

「移動入浴の基本衛生」をご紹介いたしました。シリーズ第16回では、「西三郎先生のプロフィール」、「国立公衆衛生院とは」、

「公衆衛生」について、また、「入浴福祉研究会」発足の経緯等についてふれていきたいと思います。

 

▼西 三郎先生  

 

                                                                                     

                    

西 三郎先生は、1959年に国立公衆衛生院(現在の国立保健科学院)に入職されます。国立公衆衛生院は我が国の公衆衛生の改善向上を

期するために、公衆衛生技術者の養成及び訓練並びに公衆衛生に関する調査研究機関として米国ロックフェラー財団の経済的援助により、

昭和13329日公衆衛生管制が公布され、厚生省所管として設立されました。その後、統合、移管等を経て、昭和24年6月1日に、厚生

省設置法(昭和24年法律第151号)の施行により、「国立公衆衛生院」と改称され、以来、内部組織の拡充等の変遷を経て、我が国の公

衛生の向上に寄与してきました。

国立保健医療科学院のHPより引用させていただきました。詳細につきましては、下記内容をご参照ください。)

 

西先生と当社との関わりについてですが、入浴福祉の広まりにつれ医療・社会福祉といった高い専門性が求められていった中で、1980

開催の第9回全国入浴福祉研究会より、国立公衆衛生院衛生行政室長の西三郎医学博士の講義が始まりました。翌年の1981年には、「日

入浴福祉研究会」が発足します。この研究会は、寝たきりのお年寄りに向けて、入浴福祉の安全性と快適性をさらに確実なものとし効果

的な福祉事業として育成するために、さまざまな角度から学術的研究を重ねその向上と普及をめざすこをと目的に発足しました。発足した

研究会を構成しているメンバーは、医学と福祉の第一線で指導にあたっている権威ある学者と実務家でした。

 

日本入浴福祉研究会 発足

ここで、日本入浴福祉研究会発足の経緯を西三郎先生のエピソードを中心にご説明させていただきます。

日本入浴福祉研究会の代表理事である杉靖三郎(医学博士・元筑波大学名誉教授)先生のお声がかりで研究会が発足し、低温少湯量入浴方

式の本格的研究機関が誕生しました。そこで、この研究は重要課題だから参加しようと申し出られたのが、国立公衆衛生院行政学室長(当

時)西三郎医学博士でした。西先生からは、入浴介護の現場での学術的臨床学的実験データが必要だから、臨床医学者が必要になる。大貫

稔医学博士(当時筑波大学医学部社会医学系教授)にお願いして参加してもらってはとご連絡をいただき、承諾をいただきました。のちに

多くの諸先生のご賛同を得て研究会にお迎えし、寝たきりの老人の入浴研究では当研究会は学術的に我国唯一の研究機関といっても過言で

はないものとなりました。日本入浴福祉研究会は、寝たきり老人の入浴安全基準、衛生基準、資格基準まで幅広く研究発表し、入浴介護作

業のリーダーシップ役を果たしてきました。

 

創立30周年記念誌「あゆみ」/㈱デベロ より

 

 

 

次回、シリーズ第17回「移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩み」は、西 三郎先生が第17回全国入浴福祉研修会(開催地:京都府)に

ご登壇いただいた際の講演より、「訪問入浴の基本衛生②感染とはどういうことか」についてご紹介いたします。

 

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訪問入浴介護は、3人(看護師、オペレーター、ヘルパー)1組で入浴介護を行うチームケアです。お互いの職種を把握する

とはもちろん、性格や考え方を理解することは生産性とサービスの質の向上のために大変重要です。

 

 

▶訪問入浴介護とは

 

在宅において、自力で入浴が困難な方を介助し入浴の機会を提供するものです。

入浴車により訪問し、簡易浴槽を居宅に持ち込み、入浴介護に従事する専門スタッフ3名以上がその

サービス実施にあたります。そのうちの1名以上が看護職員であり、入浴サービスの前後にご利用者

の健康観察を行う安全で快適なサービスです。

 

★入浴車による訪問入浴介護サービスは、介護保険制度における在宅サービスの一つです。

 

▼訪問入浴サービスご案内(動画)

 

➡訪問入浴介護のご案内ページへ