移動入浴車誕生と入浴福祉研究の歩みでは、1972年の移動入浴車誕生からデベロが歩み続けた入浴福祉研究の歴史をご紹介いたします。
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立井宗久創業社長と杉靖三郎先生との出会い
とある雑誌の特集で、杉靖三郎先生と立井宗久(デベロ創業社長)が対談。寝たきりの高齢者の入浴問題について意
見の交換をしたい、デベロで主張している低温定温方式について、安全と快適との調和に苦心のあることを述べたと
ころ杉先生は、「現在の医学界でもまだその分野の研究は進んでいない、自分も研究に参加したい。」と意気投合。
対談で立井は、寝たきりの高齢者の話をして対談が始まった。先生は「日本の場合は欧米と違って湿度が高いからね、
垢では死なないどころか垢に微菌が付着繁殖して体をむしばんで行くんですよ。だから高齢者・病人に垢は強敵です
よ。」と医者としての意見を述べられた。かねてより、入浴福祉普及活動の展開の中で、著名な医学者の協力を得な
ければならないと考えていた折、この対談が縁で立井の取り組んでいた入浴研究に対して杉靖三郎先生にご指導いた
だくことになり、デベロが運営を務める日本入浴福祉研究会発足の起点となりました。
杉先生との対談をきっかけに、有志の先生方が参加されるようになり、1982年(昭和57年)日本入浴福祉研究会が発足。
杉先生の他に、社会学者である那須宗一先生(当時:中央大学教授)、医学博士である西三郎先生(当時:国立公衆衛生
院衛生行政学室長)の3人からの出発。
資料:「デベロ創業社長回顧録(入浴福祉普及運動とデベロ立井 」、「デベロ創立30周年記念誌あゆみ」