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製品情報簡易浴槽導入事例➃医療的ケアを必要とする障がい児者への入浴サポート「認定NPO法人うりずん」
2025/07/28

当社簡易浴槽をご導入いただきましたお客様をご紹介させていただきます。(入浴福祉新聞第156号より抜粋・引用)

【導入施設】医療的ケアを必要とする障がい児者への入浴サポート「認定NPO法人うりずん」(栃木県宇都宮市)

※ホームページより画像をお借りしています

栃木県宇都宮市の郊外、日光東照宮へと続く日光街道の程近くに、医療的ケア児等支援をおこなう「認定NPO法人うりずん」(以下、うりずん)があります。「うりずん」は、医療的ケア児者の日中一時支援、重症心身障害児を対象とした児童発達支援や放課後等デイサービス、居宅介護・重度訪問介護など、障害を持つ子供とその家族を支える活動を行っています。
今回は、「うりずん」が取り組む入浴支援に関して、同法人の髙橋昭彦理事長の著書「うりずんの風に吹かれて」(クリエイツかもがわ)から引用し、少しだけご紹介させていただきます。髙橋理事長は併設する「ひばりクリニック」の院長として、赤ちゃんから高齢者までの在宅医療を行う医師です。
髙橋理事長が代表を務める「とちぎ地域生活サポート研究会」(以下、サポ研)があります。サポ研は障害児者の地域生活を支えるために2012年に結成された多職種の集まりです。そのサポ研での「お風呂」の取り組みです。

 

▲「入浴サポートBOOK」

※画像をクリックするとダウンロードできます

2022年、サポ研では「重度の障害児者の入浴サポート~在宅で安全・安心にお風呂を楽しむために~」という研究を行いました。特に人工呼吸器や気管切開などが必要な人のお風呂は、お湯が気管に入る、脱臼や骨折に注意する、体温調節が難しいなどのリスクもありますし、人手もかかります。そのため、本当は毎日お風呂に入りたいと思っても、それをあきらめ、お風呂に入る快適さも阻害されてしまうことがあります。
人工呼吸器をつけた子どもの親である大泉江里(高度医療ケアラー、在宅おふろ研究家)さんは、1週間に7日、お風呂に入りたいと思えば入れる支援体制、環境があるかどうかが、その人の生活の豊かさのバロメーターになるという考えで、「お風呂の7分の7」を提唱しています。重度の障害児者、特に気管切開をしている人は、7分の7が保証されないことが少なくありません。
サポ研の総力を結集し、実態調査、視察などを行い、重度の障害児者が、安全・安心で楽しい入浴ができる、当たり前の暮らしの実現を目指しました。その集大成が、2022年にオンラインで行った公開研修であり、「入浴サポートBOOK」の発行でした。

 

▲うりずんの入浴室

スタッフの発案で、2019年4月から、うりずんの日中一時支援を定期的に利用する18歳以上の若者をお風呂に入れることになりました。
通常はスタッフが3人で行います。お風呂に入る若者は、最初にシャワー台の上で体と顔を洗い、天井走行リフトで吊られて浴槽に入ります。湯上り後は、体もきれいになり、ぽかぽかです。次第に、お風呂希望の人は増えてきました。やはり、18歳過ぎた若者のお風呂を自宅で入れるのは簡単ではないのです。週に1回から2回、うりずん利用時にお風呂に入ることが日常になってきました。
 

【導入浴槽】簡易浴槽FL-8

2023年に訪問入浴介護に使用される浴槽と同形状タイプの浴槽をご導入いただきました。浴槽の高さを介助者の腰に負担の少ない高さに変更し、脱衣室から浴室への移動もできるキャスター付き仕様です。

【導入理由】

まだお風呂に入れない成人の利用者がいました。人工呼吸器をつけた若者です。ある若者は、20年間、うりずんに通っていて、自宅では週2回訪問入浴を使って入っています。つまり7分の2だったのです。体が変形し、骨も弱いので、さまざまな検討をしましたが、天井走行リフトを使って、呼吸器が装着されている若者を、安全にお風呂に入れるのは、なかなか難しいことがわかりました。何とかしてお風呂に入れて差し上げたい。その思いを後押ししたのは、サポ研のお風呂研究事業でした。
職員の腰を守る高さで、呼吸器も扱い、安全で快適なお風呂を検討した結果、ある浴槽を補助金で購入することができたのです。
 

【ご使用になられて】

人員も増え、スタッフの技術も向上し、いよいよ2023年11月から、人工呼吸器をつけた若者の、お風呂サービスが始まりました。うりずんでお風呂に入るのは、1人当たり週に1、2回ですので、併せて7分の3から4が確保されたことになります。このお風呂サービスの対価は、現在、自費としてご理解をいただき、1回800円をいただいています。人件費、電気、水道代などを考えると、コスト的には赤字ですが、お役には立てています。いつの日か制度が追いついてくるといいと思っています。

 

▲髙橋理事長

「生活の豊かさ」を「お風呂」を通して考えている活動にも胸を打たれる思いです。取り組みの詳細は「うりずん」のホームページでご覧いただけます。

HP : https://npourizn.org/  

 

簡易浴槽導入事例①住宅型有料老人ホーム

簡易浴槽導入事例②療養通所介護事業所

簡易浴槽導入事例③医療型短期入所施設

 

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