2020.01.23

☆ニュースペーパーラージヒル☆ 地域包括ケア “考”~介護保険制度の見直しに関する意見より~

2019年12月27日の社会保障審議会 介護保険部会において、『介護保険制度の見直しに関する意見』が取り纏められております。

 

地域包括ケアシステムの推進(多様なニーズに対応した介護の提供・整備)では、有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅の定員数は大きく増加し、多様な介護ニーズの受け皿としての役割を担っています。

高齢者が住み慣れた地域において暮らし続けるための取り組みとして、「自宅」と「介護施設」の中間に位置するような住宅も増えており、また、生活面で困難を抱える高齢者が多いことから、住まいと生活支援を一体的に提供する取組も進められていると取り纏められております。

今後特に都市部においては、都市部で85歳以上の高齢者が増加していくことから、さらに有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅の整備が焦点となるのではないでしょうか。

 

そのような中で、訪問入浴介護のポイントとして、

 

①ご利用者の身体的負担が少ない

使用する簡易浴槽は、浅く仰向けで入浴することにより、水圧による心肺の負担を抑えます。

また、入浴の手順は、急な血圧の上昇を抑えるように洗髪を先行して行う等、非常に安全に配慮したサービス内容となっております。

②訪問入浴サービスでリハビリ効果

入浴中、筋肉が十分に温まった状態で、無理のない程度に関節を伸ばすお手伝いをし、リハビリ効果を導きます。

③入浴により褥瘡の治癒を促します

浴槽の中でお湯に浸かることで、除圧・保清・加温の相乗効果から、褥瘡の治癒の一助となります。

 

が挙げられます。

また、中島まゆみさんの著書『おひとりさまの介護はじめ 55話』“⑬入浴がむずかしくなったら”では、

自宅での介護では本人の病気や障害が進むと、家族やヘルパーによるお風呂の入浴介助がむずかしくなることがあります。

入浴やシャワーは体を清潔に保つだけではなく、血液の循環や代謝機能をうながす点からも大切なものですが、認知症になるとこれまで大好きだったお風呂やシャワーを突然嫌がる人もいて、清潔保持に悩む家族が多いようです。

と記されており、「訪問入浴サービス」について紹介されています。

地域包括ケアシステムの中で訪問入浴介護が果たすべき役割について、改めて考えてみてはいかがでしょうか。