2019.09.10

☆ニュースペーパーラージヒル☆ 地域包括ケア “考”~死生観~

ニュースペーパーラージヒルは、新聞を読んで数々の新しい出来事や難題などを理解して私たちの仕事に生かしていこうという思いが込められています。取り上げる題材は、地域包括ケアとお風呂の2つですが、私、ミスターフレキシブルがその時々の記事について少々語り、デベログループの商品等との関連性をご案内しています。

皆様、新聞を読んで、世の中の大きな流れを感じて日々の仕事に生かしてまいりましょう!

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 安心の設計 QoD生と死を問う 第4部

もしもの話難しく 「家族と詳しく話した」4%

  厚生労働省が2013年に行った調査によると、自分で判断できなくなった場合に備え、どのような治療を受けたいか・受けたくないかなどを書面にしておくことに「賛成」と回答した人が、60歳以上では64%に上った。

  ただ、そう回答した人のうち実際に書面を作成しているのは、わずか6%しかいない。60歳以上で、受けたい医療・受けたくない医療について「家族と詳しく話し合っている」とした人は4%。「まったく 話し合ったことがない」と答えた人が44%いた。

  「もしもの時」に備えた話をするのは、容易ではないことがわかる。

2017年1月29日(日)付 読売新聞より

 

最近会社の中で、自分の死生観について等、お互いに話をすることが多くなりました。そして、私は両親を早くに亡くしているのですが、そのことがいまの私にどのような影響を与えているのか、少し考えるようになりました。

父が亡くなったのは高校1年生の時です。

その年の5月、ゴールデンウィークの頃から父の体調が思わしくなく、通院していました。

原因が分からないまま、7月になって入院し、それからわずか5日ほどで旅立ってしまいました。あまりにも突然のことで、当時の私は平静を装っていたものの、内心は寂しさと大きな不安に駆られておりました。

一方で、元々勉強ができるわけでもなく、また運動神経が良いわけでもない私は、人よりも強い劣等感を持っていたと思います。その反動から“親に逆らう”子供だったため、父にはよく「何をふてくされているんだ」と怒られ、時々手をあげられたものでした。

そんな父がいなくなったことですっかり緊張感を失くしてしまい、勉強を全くせず、学校をサボるなど、堕落した生活を送ってしまったのです。

ただ、心の中に「これではダメだ」という気持ちをいつも秘めていました。

そのように悶々と過ごしている中である友人から影響を受け、受験勉強に取り組むこととなり、結果的に東京の大学に進学することができました。

大学生になった私は、4年間、中国料理店でのアルバイトに明け暮れました。

そして、そのサービス業の経験から、ある電鉄系のホテルに就職。最初の配属先は千葉市のホテルで、私の社会人としての第一歩がそこから始まりました。

心機一転!…とはいかず、大学時代はアルバイトで得たお金で遊びほうけてしまいました。

しかし社会人になったらとにかく一生懸命仕事をしようと決めており、半年~1年間でベルボーイ、フロント、各レストランでのサービス、バンケットでのサービス…と様々な部署を経験しながら充実した毎日を送っていました。

「好きなように生きていいよ」

これは母に言われた言葉ですが、私は本当にその言葉のまま生きてきたように思います。

母は家の近くの印刷会社で働きながら、経済的にも大変だったはずですが私の弟も東京の大学へ進学させました。

社会人になって4年目、私が28歳の時の1月に、母から入院したと電話があったのですが、同じ年の7月22日に旅立ってしまいました。

その間1度しかお見舞いに行かなかった私が今この歳になって思うのは、自分はなんて親不孝なのかということです。たった1度のお見舞いは、4月初旬ごろだったかと思いますが、母のあの時の眼差しを忘れることはありません。

好きなように生きていた当時の私は、日々の生活が精一杯で母の気持ちを考える余裕などありませんでした。

還暦近くなり、親の存在や教えなどにより今の自分の生活があることを少し理解するようになりました。

そして、親を早くに亡くしたことが、今の私にことを痛感しています。

「何をふてくされているんだ」

父からは、自分の愚かさを指摘されたら素直に耳を傾ける、そして反省し改めるべきことは改めることを、

「好きなように生きていいよ」

母からは、選択したことには責任を持つことを、教えられていたのだと思います。

いくつになっても父と母は私の心に生き続けています。

 

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